マルサン与太話 ♯29 「DREAM THEATER 40th Anniversary TOUR2026」


やあマルサンです。

2月26日(木)、DREAM THEATER(ドリームシアター)の40th Anniversary日本ツアーに行ってきた。会場は「EXシアター ROPPONGI」。

ツアータイトル通りバンドの結成40周年を記念したワールドツアーなんだけど、2週間経った今でも興奮冷めやらない。未だ余韻に浸る中、個人的なライブレポートを記しておきたい。

Act 1(第一幕)

開演時刻19時ちょうどに会場が暗転し、幻想的なイントロが流れる。
ここ近年のドリームシアターライブではお馴染みのオープニング曲「Metropolis Pt. 1」。
幕開けはこの曲ってことは分かっちゃいたけど、私の身体はすでに全身鳥肌。
ステージを覆っていた幕が落ちメンバー全員が姿を現した瞬間、会場は割れんばかりの歓声と拍手の嵐。


ダメだ、開演して数分だというのに興奮しすぎて頭がおかしくなりそうだ。

2曲目の「Overture 1928」が演奏される頃、少し落ち着きを取り戻し、改めてじっくりと演奏に耳を傾けてみた。

まず会場のEXシアター ROPPONGI。ライブに特化した会場ということもありサウンドは最高。
サウンドエンジニアが優秀ってのは当然として、これだけヘヴィな音楽なのにそれぞれ楽器隊の音が埋もれることなく抜けが非常に良くしっかりと聞こえる。

ジェイムズ・ラブリエ(Vo.)の喉の調子も良さそうだ。ライブでは好不調の波が激しいイメージだが、今夜の彼は持ち味のハイトーンパートも綺麗に出ている。

13年ぶりに復帰したオリジナルメンバーであるマイク・ポートノイ(Dr.)は、トレードマークの要塞ドラムセットの中央に陣取り、パワフルなドラミングで観客を魅了し完全復帰をアピール。

フレットと指先を凝視し黙々と弾きまくるジョン・マイアング(Ba.)は、相変わらずの職人気質って感じで実に格好いい。
余談だが、韓国系アメリカ人である彼の生い立ちも後押しし、ドリームシアターは韓国での人気も非常に高い。

メタルシーン最高峰キーボーディストであるジョーダン・ルーデス(Key.)。もうすぐ御年70歳にもなる彼は、パッと見は(いい意味で)普通の優しそうなおじいちゃん。
そんな風貌とは裏腹に、年齢を感じさせないハイテクニカルなプレイをバシバシ決めてくるとんでもない御大だ。

ジョン・ペトルーシ(Gt.)の凄さは言わずもがな。驚異的なテクニック、卓越した作曲能力に加えプロデューサーも兼任する彼は間違いなく地球上最高峰ギタリストの一人。
ライブでもその正確無比なプレイに一点の曇りもない。

初っ端から畳みかけてくる超人たちの圧巻のパフォーマンス。流れるように3曲目「Strange Déjà Vu」へと続いていく。

もうね、この「Metropolis Pt. 1」⇒「Overture 1928」⇒「Strange Déjà Vu」っていう構成がヤバすぎるのよ。
この3曲だけで20分近くもあるってのに感動と興奮で本当に一瞬だった。ライブのオープニングとしては完璧すぎる掴み。

あまりに完璧すぎて今後この構成を変えるようなセットリストが組めるのかっていう余計な心配までしてしまう。

そして4曲目からは、「Panic Attack」「The Enemy Inside」「Peruvian Skies」と続き、昨晩の武道館とはガラリと変えてきた。

久しぶりに聴く曲もあったし、個人的には「Panic Attack」を演ってくれたのは嬉しかったな。

そして次に聞こえてきたイントロは、ペトルーシとポートノイのリズミカルな掛け合いで始まるあの名曲。なんと「Take the Time」。

私は今から34年前にリリースされた彼らのセカンドアルバム「Images and Words」からドリームシアターを聴き始めたんだけど、その中に収録されているのが「Take the Time」。
時にハードに時に叙情的にと目まぐるしく曲調が変化するこの曲が大好き。

ドリームシアターは2017年9月に「Images and Words」発売25周年ツアーで日本に来て、その時の日本武道館に行ったんだけど「Take the Time」を生で聴いたのはそれ以来ぶり。

まさかこの曲をを演ってくれるとは。まだ10代の頃によく聴いてたな。当時の様々な思い出が強烈にプレイバックする。マジで感無量だわ。

ここでAct 1は終了し、約20分間のインターバルへ。(途中で休憩を挟むメタルコンサートなんて、私が知る限りドリームシアターくらい)

Act 1 セットリスト

1. Metropolis Pt. 1
2. Overture 1928
3. Strange Déjà Vu
4. Panic Attack
5. The Enemy Inside
6. Peruvian Skies
7. Take the Time

Act 2(第二幕)

Act 2は2024年リリースの新譜アルバム「Parasomnia」をなんと丸ごと完全演奏。
ステージバックの巨大スクリーンでは睡眠障害をコンセプトに作成された本アルバムの世界観をイメージする映像が上映され、それが彼らの演奏と完璧にリンクし、まるで一つの芸術作品を鑑賞しているかのよう。

なかでも取り分け感動したのが7曲目のバラード調ナンバー「Bend the Clock」。
ラブリエの表現力ある唄いっぷりは流石だし、そしてラストを締めくくるペトルーシのギターソロがまた良いんだ。

実に実にエモーショナルにまるでフレーズが呼吸しているかのような圧巻のプレイ。極上のメロディが会場全体を包み込む。

3年前のコラム(♯14 「夏こそギターサウンドを聴け!」)でも書いたが、私はペトルーシのメロディアスなプレイが本当に大好きなんだ。聴きながらマジで泣きそうになった。

いつぞやのヤングギター誌のインタビューでペトルーシが語っていたように、この曲は今後のライブにおいてバンドの必殺チューンバラード「The Spirit Carries On」的な存在になる可能性があるというのも頷ける。

そしてラストの「The Shadow Man Incident」が終わったところで残すはアンコールのみ。
時刻はすでに21時を過ぎている。果たして選曲は!?

Act 2 セットリスト

1. In the Arms of Morpheus
2. Night Terror
3. A Broken Man
4. Dead Asleep
5. Midnight Messiah
6. Are We Dreaming?
7. Bend the Clock
8. The Shadow Man Incident

Encore(アンコール)

映像とイントロが流れ出した時、率直に「あぁ、やっぱりそうきたか…」と思った。

始まったのは、なんとなんと「A Change of Seasons」。

1曲でありながら23分以上というとんでもない長尺であるこの曲は全7つのパートで構成されており、感動的なヴォーカルパートや緊張感溢れるヘヴィなインストパートなど、展開が目まぐるしく入り乱れる。それを丸ごと演奏してくれるという太っ腹ぶり。

ただただ酔いしれる極上の時間が流れ、23分があっという間に過ぎ去り、こうしてライブは幕を閉じた。

Encore(アンコール)セットリスト

1. A Change of Seasons

感想

2017年以来約9年ぶりに観させてもらったドリームシアター、本当に素晴らしかった。

実は2020年5月のジャパンツアーにも参戦する予定だったのだが、時はコロナ全盛期ということもありツアー自体が中止になってしまったという苦い思い出がある。


その時の辛い経験もあったから、今回のライブはひとしお感慨深いものがあった。

もちろん気になった点はあるよ。
拍が微妙にズレたり、テンポが合わなかったり、ヴォーカルが若干乱れたり、とかあるにはあったけどそんな能書きは有識者にでも語らせとけばいいし、私にとってはマジでどうでもいい。

そんな些末な事より、その道を極めた超人達の至高のパフォーマンスを存分に堪能できた。それだけで本当に感無量だ。

セットリストに関しては、前日(25日)の武道館からガラリと変えてきたし、武道館からの連戦組の方は大満足だったと思う。

というのも一つだけ心残りがあって、アンコールでは「The Spirit Carries On」と「Pull Me Under」の“王道のシメ”を聴きたかった気持ちはある。

ロック史に残る名バラード、レッド・ツェッペリン「天国への階段」、クイーン「ボヘミアンラプソディ」に並ぶと個人的には思っている「The Spirit Carries On」で涙し、最後は
「Pull Me Under」で昇天、大団円を迎えたかったってのが本音ではある。

でもこの2曲は当然ながら前日の武道館で演奏してるし、序盤でセットリストを変えてきたことが分かった時点で「今夜は“王道”よりも“サプライズ”寄りだな」と薄々感じてた。

だからといって不満など微塵もない。むしろファンから絶大な人気を誇りながら長尺ゆえにライブでは中々演奏する機会のない「A Change of Seasons」を聴くことができてラッキーこの上ない。

会場のROPPONGIシアターも本当に良かったな。前述した通り音響が最高ってのもあるんだけど、今回取った席は2階の完全着席指定席。正直言ってお値段もそれなりにした。

前日の武道館に行かなかった一番の理由はここにあって、彼らのライブは3時間にも迫る長丁場が当たり前。となると基本的にスタンディングで3時間立ちっぱなしということになる。
もう初老になろうかという私にそれはさすがにキツイ。

彼らのライブは私にとってミュージカルやショーを観ている感覚に近く、ゆったり席に座って落ち着いて観たかったので躊躇なく完全着席指定席を選択した。
※だからと言って、スタンディング席で盛り上がっている方たちを決して否定はしていない。ライブの楽しみ方は人それぞれということ。

私と同じ気持ちの方も多数いらっしゃったようで、2階席は総じて年配の方が多かった印象。言葉を交わさずとも「もうバンドも40周年ですか、我々古参のファンも歳をとりましたなぁ」みたいにお互い心は通じ合っていた。

会場良し、客席良し、そしてもちろん演奏良しと非の打ちどころのない、本当に素晴らしいライブだった。

最後に

少し自慢話しをさせてほしい。

ジョン・ペトルーシの使用ギターと言えば、今でこそアーニーボール社ミュージックマンとエンドース契約して長いが、デビューから10数年くらいはアイバニーズ(星野楽器)製ギターを愛用していた。

その星野楽器が1998年に創立90周年を迎えた記念として、アイバニーズ製ギターを愛用する代表的ギタリスト4人(スティーブ・ヴァイ、ジョー・サトリアーニ、ポール・ギルバートそしてジョン・ペトルーシ)のモデルがアニバーサリーエディションとして限定発売された。

限定なので当然ながら製造されたのは数百本のみ。なかでもペトルーシモデルは一番本数が少なく、世界450本限定生産のレアギター。

そう、私はこのペトルーシモデルを所有している。当時は若かったし決して安い金額ではなかったけど、貯金を全額おろして購入した。

ファンの間では今でも語り草になっている通称“ピカソ”。我が家の家宝。

次回来日の際またライブに行くことが出来れば、是非ともミート&グリート(ライブ前のファンとの直接交流の時間)に参加し、このギターにペトルーシ本人から直筆サインをもらうのが私の夢であり目標だ。

また会う日まで!
Thank you! DREAM THEATER!

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