マルサン与太話#13「もう一つのWBC」


やあマルサンです。

ここ2週間ほど大盛り上がりをみせていたWBC。
ご存知の通り、宿敵アメリカを決勝で破り我が日本が悲願の優勝を成し遂げ大会は幕を閉じた。
私もスポーツは(観戦専門だが)嫌いではないので、ニワカながらに「やれ大谷だ、ヌートバーだ」とTVを前に観戦していたわけだが、同時にPCモニターにもかじりつく日々だった。

というのも、株式市場でWBCさながらのアツい場外乱闘が繰り広げられていたのはご存じだろうか。

WBC関連銘柄としては、放映権を獲得した「TBSホールディングス」や「テレビ朝日ホールディングス」、オフィシャルユニホームを手がけた「ミズノ」、スポーツ観戦バーを運営する「ハブ」等が真っ先に名があがる。
これらも堅調に値を騰げてはいたのだが、如何せんド直球すぎて期待ほどには面白みに欠けていた。

それよりもとんでもない魔球を投げ込んできたのは大谷工業だ。
これはここ直近1ヵ月の同社の株価チャートだが、まさに異次元。

これまで4,200円前後でびくとも動かなかったベタ凪株価が、WBC開催直前から急激に注目が集まり連日のストップ高。そして、日本が予選リーグを突破したあたりで最高値の約16,000円まで爆騰した。
僅か10日ほどで約4倍、仮に100株持ってただけでも120万円というとんでもないボラ(ボラティリティ:値幅の変動)を叩きだした。

電力関連事業を主軸とする同社は、もちろん「大谷翔平」とは縁もゆかりもない。
ただ単に“大谷”繋がりというだけでこれだけ投資家の注目を集め、今回の爆騰劇に繋がったわけだから本当に株は面白い。

かと思えば、WBC終了を皮切りにトラウトを三振に仕留めたスライダーばりの急角度で暴落。まさに天国と地獄は紙一重。「株は思惑で買って事実で売れ」の格言のお手本のような値動きを見せており、もし自分がホルダーだったらと思うとゾッとする。

大谷工業ばかりではない。
他にも、村上宗隆が準決勝でサヨナラ打を放った翌日に暴騰した「村上開明堂」、日本が優勝を決めた直後から大口の買いが集まりストップ高気配を見せた「クリヤマHD」等々、面白い銘柄は幾つもあった。
(いずれの会社も当然ながら、村上宗隆選手と栗山英樹監督には一切関係がない)

こうなってくると、事業内容や業績、決算資料など熱心に調べあげ、騰がると信じた銘柄にベットする王道の投資パターンがアホらしくなってくるが、これもまた株式投資の魅力。

パチンコパチスロと同様、勝てば正義。プロセスは一切関係ない。
いかに人と違う道を歩くかが重要ってことを改めて教えられた“私のWBC”だった。

※本コラムで記載している株価変動については、あくまで個人の見解によるものであり、売買を推奨しているものではありません。投資は自己の責任の元で行ってください。万一、不利益が生じたとしても、フリコブは絶対に責任を負わないからな。

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